今年の3月に政府の働き方改革実現会議で「働き方改革実行計画」が示されました。

主な項目は

1.同一労働同一賃金等非正規雇用の処遇改善

2.賃金引き上げと労働生産性向上

3.罰則付き時間外労働の上限規制の導入等長時間労働の是正

4.柔軟な働き方がしやすい環境整備等

が挙げられています。

上記項目のうち4の柔軟な働き方がしやすい環境整備等の一つとして「副業・兼業の推進」がありますが、この事に関して企業の対応はどうなっているのでしょうか。

禁止している企業の割合

今春に働き方改革実行計画案が発表された時には、経済産業省の研究会報告書の発表では「副業・兼業を禁止している」企業の割合は77.2%でした。

また、就業規則において禁止している企業が48.0%、「副業・兼業に関する規定自身が無い」企業が39.6%(2017年2月リクルート社調べ)でした。

しかし最近、ある大手情報通信業が1万8千人いる社員の副業を認める就業規則に変更したことで話題になりました。

働き方の多様化で新しい仕事を通じて腕を磨き本業に良い影響をもたらしてほしいと言うことです。

メリットとリスクの両面から考える

上記のように副業や兼業に関して否定的な企業や、容認しない事が前提で規定自体が無い企業が多いのが現状です。

副業については「社内で作ることのできない人脈を作ることができる」と言ったメリットもありますが、社内情報流出や個々人の労働時間の増加と言ったリスクもあります。

今後の方向性

厚生労働省のモデル就業規則も改定予定で副業・兼業について「原則容認」とする方向で改定され、推進のガイドラインが示されるようです。

企業が規則を作る時には原則容認としても届け出や通知の義務は必要とするかもしれません。

企業としてはメリットとリスクの両方を勘案し、社員の副業・兼業に対して容認か禁止かどのような考えで臨むのか十分検討する必要があるでしょう。

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