賃金制度や評価基準が必要な時代になる
2020年から大企業、2021年からは中小企業に、働き方改革の一つ、同一労働同一賃金制度が適用予定です。
同一労働同一賃金を行うには賃金制度と社員の賃金額を決定するための評価基準を定めなければならないでしょう。
どのような賃金制度があるか
賃金制度は様々ありますが主なものを見ていきましょう。
年功給:
年齢に従って賃金を決めます。
社員との信頼関係を強くでき長期人材育成に向きます。
しかし、高齢化による人件費増加や貢献度では上昇が変わらずぬるま湯体質になりがちです。
職能給:
社員の能力に従って賃金を決めます。柔軟な人事、人材活用、能力開発に向いています。
ただし年功的運用になりやすく、不適切な評価をすると社員の不信感につながります。
職務給:
仕事に対して賃金が決まります。
仕事と給与の関係が明確です。不要な業務の削減や職務意識の強い専門家育成に効果的です。
一方で仕事に人を配置するため異動が難しく人事は硬直化します。
企業への帰属意識も高くなりにくく、担当の仕事以外の設備導入や業務効率化などには非協力的になる傾向です。
役割給:
業績、役割、貢献度に応じた賃金にしやすく、年収感覚もマッチしやすいためチャレンジ意欲の高揚につながります。
他方で基準作成の難しさや目標の抑制傾向が見られます。
歩合給:
売上等の成果に応じて賃金が変動します。
賃金の算定基準が明確でわかりやすく、成果に応じた賃金のためやる気につながります。
しかし売ればいいとお客様軽視になりがちで、不安定な賃金は販売が伸びないと意欲低下を招きます
行動給:
行動や姿勢によって賃金が変動します。
経営理念や方針、戦略と連動させやすく望ましい組織風土を醸成させます。
社員の行動の質も高めやすいのですが行動基準の更新をしていく必要や重要な行動の抽出、言語化は難しい傾向です。
また行動の基準が決まるため基準に合わせた行動しかしなくなる行動の標準化問題があります。
組み合わせて使いましょう
それぞれの賃金制度には長所短所があります。
一つの制度ではカバーできないので数種類を組み合わせるとよいでしょう。
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