「地籍調査」とは?
「地籍調査」という言葉を耳にしたことがありますでしょうか。
これは、市町村等が、一筆(土地登記簿の一区画)ごとに土地の「所有者」・「地番」・「地目」を確認し、所有者の立会いのもとで「境界」を確定する国土調査法に基づく事業のことです。
この国土調査法という法律が成立したのは、昭和26年です。
当時の登記所には、土地の現況に関する資料として「土地台帳」と「付属地図」(明治時代に地租改正を行った時の調査資料)が備え付けられていましたが、さすがにこの時代の測量技術を基としているので不正確なものでした。
そのため、戦後の復興に資するという観点から、正確な地図へ置き換えていこうというのが、「地籍調査」事業の目的でした。
「境界確定」の他にもメリットが多い
もちろん、今日においても「地籍調査」はその意義を失っておりません。土地の位置(経度・緯度などの座標情報)や面積の正確な地図が公に整備されていれば、土地の売買や相続の際に生ずる「境界争い」などのトラブルを未然に防ぐことができます。
また、公共インフラの整備や用地買収、災害時に土地の形質が変わった場合の復旧にも、その情報を役立てることができます。
都市部の地籍調査進捗率は24%
このようなハッキリしたメリットがあるにもかかわらず、「地籍調査」は、65年近くの間、なかなか進んでいません。
国交省HPによれば、平成27年度末現在の全国の進捗率は51%です。
地域差が顕著に表れており、特に権利関係が複雑な都市部では24%(東京は22%)しか進んでいません
進捗率ベスト3  沖縄99%、福岡98%、青森93%
進捗率ワースト3 京都8%、三重9%、大阪10%
実施主体の市町村は、人員不足や財政問題を抱え、住民側も土地の権利関係について「寝た子を起こしたくない」という意識もあり、調査は難しいものになっています。
「公図」と「現況」のズレも調査
都市部の地籍確定率24%という数字は、都市部の「公図」の約3/4はあまり参考にならないことを意味します。
これではいけないということで、全国の都市部の地籍整備を推進するため、国交省などが協力し「都市再生街区基本調査」(H16~H18)が実施されました。
この調査では、公図の角の点に対応すると考えられる現況の座標を、「地籍調査」の基礎情報として測量しています。

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