顧客ニーズの変化が激しい、新しい競争相手が現れたなどの原因で、今日買って下さった顧客が明日も買って下さるとは限りません。
売上確保に懸命になって営業活動や店頭販売に努力していると
「売れ行きが悪い原因は自分達の頑張りが不足しているからだ。」
と反省し、ひたすら頑張り続ける一方で
「自分達の売り方が外部環境の変化や顧客の変化に対応できていない。」
と言う事業の本質的問題発見を遅らせ、戦略レベルの反省を鈍らせてしまう可能性があります。
需要の変化を自社データでつかむ
顧客が減った
顧客層が変わった
顧客の年代層が変わった
売れる製品が変化している
客単価が低下している
利益率が低下している
季節変動が激しくなった
等の現象データは需要の変化を的確に表し、自社のデータを分析すれば判明します。
このような客観的データを手掛かりにして売上や利益が変化した本質的原因を追求し、第一線の営業努力・販売努力だけでなく、抜本的な戦略の転換を検討することも大変重要な場合があります。
需要の変化をつかんだ次のステップでは「なぜなぜ5回」と言う問題の本質を追求する思考法を使うと良いでしょう。
「なぜなぜ5回」原因分析と留意点
これは有名なトヨタの「カイゼン」手法の一つで、問題の原因を「なぜか、なぜか」と具体的な対策がとれるところまで5回以上掘り下げる原因分析の方法です。
例えば、売上が低下した原因分析を例にとると次のように掘り下げます。
・製品Aの売上が前年比10%落ちた。
・競合他社B製品が同じ価格帯で使い勝手がよく、当社の製品Aが劣っているから。
・製品Aの顧客満足度調査をしてこなかったので問題を見逃していたから。
・製品Aの使い勝手の悪さに対する改善策を検討したことがないから。
・製品Aの使い勝手を改善する製品デザイン改良を行っていないから。
・改良設計・改良計画がないから。
なぜなぜ分析の留意点は次の三点です。
・事実に基づいて分析する。
・複眼で分析する(関係者が参加する。)
・原因分析で外部環境や自分達以外のことへ「責任転嫁」しない。

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