年金加入記録漏に気づいたら注意
年金受給者の方が、年金記録の漏れを見付け加入期間が確認できた場合、年金を加算するため再裁定請求をします。
通常は記録が統合されれば加入期間が増えるのですから、年金は増えるはずです。
しかし、再裁定手続きをした結果、年金が減ってしまうケースもあります。
どのような場合でしょうか。
加入記録を統合すると年金が減るケース
①夫婦共厚生年金加入期間が20年以上あると、加給年金や振替加算は支給されません。
つまり、例えば、夫の厚生年金加入期間が20年以上あり、妻は20年未満であった場合、妻に新たに加入記録が見つかり、20年弱であった加入期間が20年を超えた時に、加給年金や振替加算がなくなり減額となる場合があります。
②国民年金と厚生年金にダブって加入していて、厚生年金は脱退手当金を受給してしまった場合。
厚生年金と国民年金はダブって加入はできませんが、誤って両方に加入した時は厚生年金が優先されます。
しかし、新たに厚生年金加入期間が見つかって脱退手当金で精算されていた時は、国民年金に加入していなかった事となり、減額となってしまいます。
③厚生年金加入中の方が死亡された場合は、加入期間が短くとも25年加入した事として、遺族厚生年金が支給されます。
遺族厚生年金は加入期間の平均標準報酬で計算しますので、古い記録が見つかった場合平均標準報酬が下がり、年金も減額となります。
④以前は退職後、任意に加入ができる第四種被保険者制度がありました。
これを利用して厚生年金に20年まで加入した人に新たに加入記録が見つかると、見つかった分は第四種には加入しなかったものとみなされ、見つかった古い標準報酬で計算された年金額となり減額されます。
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