学生アルバイトの応募が増える季節
桜が終わり、あっという間に新緑の季節がやってきました。
新しい年度が始まって1か月もすると学校生活もひと段落しますので、例年5月頃は学生のアルバイト応募数が多くなる時期のようです。
日本学生支援機構(JASSO)の調査によると、近年は中国・韓国に加えて東南アジア出身の学生数増加もあり、平成27年度5月時点で日本に滞在する留学生は20万人を超え、外国人留学生のアルバイトを採用することも珍しくなくなりました。
熱心に仕事へ打ち込む留学生も多く、人材不足に悩む企業にとってはとてもありがたい存在ですが、彼らの本分はあくまで学業ですので、雇用主として、守るべきルールをしっかりと押さえることが必要です。
留学生なら必ず働けるわけではない
外国人は、滞在目的に合わせた「在留資格(≒ビザ)」を有することで日本に滞在でき、留学生は「留学」という在留資格を持っています。
この在留資格はその名の通り、勉強することが滞在の目的であり、本来は働くことが許されていません。
しかし、事前に許可を得ることで、学業を阻害しない程度、具体的には週28時間以内(教育機関の長期休暇中は1日8時間以内)であれば、アルバイトをすることが認められます。
これを「資格外活動許可」といい、この許可を得たあとでなければアルバイトとして働くことはできません。
面接時の注意点
「資格外活動許可」を持っているかどうかは、「在留カード」と呼ばれる外国人の身分証明書を見ると確認できます。
表面には「就労不可」と記載されていますが、裏面の「資格外活動許可欄」に「許可」とあれば週28時間以内のアルバイトが可能です。
仕事の種類に定めはありませんが、風俗営業関連は認められないため、パチンコ店やゲームセンター、キャバクラなどでは、たとえ皿洗いやティッシュ配りであってもアルバイトすることができません。
また、注意したいのがアルバイトの「掛け持ち」です。
この「週28時間」は各アルバイト先での稼働時間の合計が28時間以内になるよう厳守しなければなりません。
違反すると留学生本人は在留資格を更新できなくなるほか、雇用主も不法就労助長罪として罰せられる可能性がありますので、シフト調整の際には十分注意してください。
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