社内等級制度には、職能資格制度・職務級制度・役割等級制度などがあります。
一般に、評価制度を介して賃金制度・退職金制度・昇格・昇進・配置・異動等の人事制度に繋がっており、それらの基軸となっています。
近年の基軸の変化動向
2015年度の日本経団連の調査結果によれば、500人未満の中堅・中小企業について、表に示した通りの変化の動向が見られ、その主な点は次の通りです。
①管理職は、相互関係が深いと思われる役割・成果・仕事職務の割合合計が現在・今後とも70%程度であるのに対して、職務遂行能力の割合は30%以下である。
職務遂行能力の発展段階を終り、仕事・役割を果たした結果としての成果を求める企業の姿勢が示されている。
②非管理職は、仕事職務・役割・成果の合計割合が現在・今後とも50%程度と管理職より低く、職務遂行能力の割合が現状36.2%、今後40.8%と管理職に比べて重視されている。
これは中堅以上では仕事・役割に応じた成果も求められていること、また、非管理職は、育成段階にあることから、職務遂行能力を重視して評価。処遇しようとする企業の姿勢が見られる。
③管理職・非管理職とも今後成果を重視する傾向が見られる一方、年齢・勤続を基軸とする割合は低下する。
経営者の留意点
人事賃金制度の基軸としての社内等級制度は、賃金制度等の処遇制度と連結し、社員個々の意欲向上、さらには企業組織全体の力を高めることにつながる重要な制度です。
その導入、改定にあたっては、「どのような人材に活躍して欲しいのか」、企業理念・人事理念に立ち返って熟慮しましょう。

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