1. 医療費控除の概要
医療費控除とは、ご自身や生計を一にするご家族のために医療費を支払った場合に、確定申告することにより一定の金額の所得控除を受けることができるものです。
2. 医療費控除の対象になる人
医療費控除には所得制限がありませんので、生計を一にしている各人がそれぞれ確定申告を行う必要がある場合でも、医療費に関しては所得が多くて税率の高い人がまとめて申告する方が効果は大きくなります。
さらに医療費をお一人にまとめて申告すれば、医療費の計算上で差し引く一定の足切控除額も一人分で済むことになります。
3. 対象となる医療費
医療費控除の対象になるものは、医師による診療または治療、治療又は療養に必要な医薬品の購入、診療を受けるために直接必要なものとなっており、容姿を美化する目的の整形手術の費用や健康診断の費用、通常の近視や遠視のためのメガネ等の購入費用は対象にはなりません。
4. レーシック手術の費用は?
レーシック手術とは、目の角膜をレーザーで削り角膜の形を変えて屈折率を変えることにより、近視や乱視などを矯正手術方法です。
手術は30 分程度で終わるうえ、入院等も必要ないため年々手術を受ける人が増加しているそうです。
レーシック手術に係る費用は、保険適用外の自由診療であるため20~50 万円程度と病院によって差がありますが多額になります。
一般的な近視や遠視等を矯正する眼鏡やコンタクトレンズの購入費用は、医療費控除の対象外とされていることからすると、レーシック手術に係る費用についてもこれと同様に取り扱われるものと考えられがちですが、そもそもレーシック手術は、医師の診療に基づき医学的な方法で目の機能を回復させる「治療」であるため、「医師による診療または治療、治療又は療養に必要な医薬品の購入」に該当することとなり、医療費控除の対象となります。
さらに、レーシック手術を受けるための検査代金や、病院までの電車代などもきちんと記録しておくことにより医療費控除の対象となります。
なお、加入している保険会社から手術給付金などが支払われた場合には、控除の対象となる金額は、かかった医療費から受け取った給付金を差し引いたものになりますのでご注意下さい。
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