職安で求職している人に対し、一人当たり何件の求人があるかの割合を示す有効求人倍率が、7年ぶりの低水準だと報じられています。
求職者は増えているものの、求人は減っているという状況では高年齢者の雇用は一層厳しさを増しているでしょう。
このような背景もあり、企業が高年齢者を雇った場合に支給される助成金が増額されたり、新設されたりしていますので高年齢者を雇い入れる企業は知っておくと良いでしょう。
特定就職困難者雇用開発助成金
この制度は以前からありましたが、助成額が改定されています。
高年齢者や障害者等の特に就職が困難な人をハローワークや職業紹介事業者の紹介により雇用した場合に支給されるものです。
60歳から65歳未満の方を雇用した場合は90万円(改正前60万円)、短時間勤務の方でも雇用保険の被保険者であれば60万円(改正前40万円)が支給されます。
手続きは6カ月ごとに2回に分けて申請します。
高年齢者雇用開発特別奨励金(20年12月創設)
65歳以上の離職者をハローワーク又は職業紹介事業者の紹介により、一週間の所定労働時間が20時間以上の労働者として雇い入れた場合に支給されます。
ただし、1年以上継続して雇用する事が前提です。
年齢的には雇用保険の被保険者とはされませんが、週20時間以上勤務する方の場合は支給対象とされます。
助成額は週の所定労働時間が30時間以上の場合は90万円、20時間以上30時間未満の場合は60万円支給され、6か月毎に2回に分けて申請します。
また、ここでいう離職者とは、以前の離職日から3年以内に雇用された場合をいい、その離職日以前1年間に6カ月以上雇用保険に加入していた事が条件です。
高齢化社会の進展で、元気で働き続けたい人達も増えているものと思います。
それにしても、今まで助成金は採用時の年齢が60歳代前半までしか支給対象とされていないのがほとんどでしたが、この制度の適用には上限年齢が無いというのも驚きです。

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