手形は2種類
手形、といっても人気力士の手形のことでなく、特定の日(支払期日)に一定の金額(手形の額面金額)の支払いを約束した有価証券のことです。
支払期日まで現実の支払いを先に延ばすことができますので、一種の資金調達手段として使われます。
手形には、振出人が受取人に支払を約束する約束手形と、振出人が支払人に支払を依頼する為替手形とがあります。
手形は法律上この二種類ですが、簿記会計上はどちらの手形も同一に扱い、手形代金の支払義務を支払手形勘定、手形代金を受け取る権利を受取手形勘定で表します。
手形の勘定科目は転生する
入手した手形は、支払期日が来るまでの期間は入金になりません。
その間に自分の方の支払資金が不足するようなときには、手形を割引く方法がとられます。
100万円を一定期間預けると例えば1万円の利息が付くとき、今の100万円は一定期間後の101万円と同じ価値と見るのです。
その逆に一定期間後の101万円を今の価値の100万円に引き直すことが割引です。
割引の際に手形自体は相手方に渡してしまっているのですが、法律的な手形の求償債務が残るので、割引額を割引手形勘定で処理する方法がとられます。
また手形割引によって資金化する代わりに、その手形そのものを支払に充てることもあります。
この場合の勘定科目は裏書手形、譲渡手形、裏書譲渡手形あるいは回し手形などいろいろな名称が使われます。
不渡手形
手形が支払期日に無事決済されると、この段階で受取手形、割引手形、裏書手形勘定や、支払手形勘定は消滅します。
ところが、期日に決済(支払)銀行に資金がなく決済されなかった場合、それまでの受取手形は不渡手形勘定となってさらに貸借対照表に残ることになります。
手形の発生消滅の過程は様々悲喜こもごもですが、誰もが不幸となるような終わりかたはしたくないものです。

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