中小企業などが設備を新規取得した場合、固定資産税が3年間にわたって、最大ゼロまで軽減できる新たな固定資産税の特例が創設されました。

これまでの特例では、中小企業等経営強化法にもとづき一定の設備を新規取得した場合、固定資産税が3年間にわたって2分の1に軽減されていました。

新特例では、生産性向上特別措置法に規定する認定先端設備等導入計画に従い先端設備等を取得した場合、3年間、特例率をゼロ以上2分の1以下の範囲内で市町村の条例で定める割合とすることができます。

中小企業庁が行った事前アンケートの結果では、自治体の約9割が特例率を「ゼロ」とする意向を示しています。

対象となるのは、以下の要件を満たした設備投資です。

① 市町村計画に基づき中小企業が実施する設備投資

・中小企業は商工会議所・商工会等と連携し、設備投資計画を策定

・企業の設備投資計画が市町村計画に合致するかを市町村が認定

② 真に生産性革命を実現するための設備投資

・導入により、労働生産性が年平均3%以上向上する設備投資

③ 企業の収益向上に直接つながる設備投資

・生産、販売活動等の用に直接供される新たな設備への投資

具体的な内容は次のようになります。

① 対象者

中小企業者等(資本金額1億円以下の法人、従業員数1,000人以下の個人事業主等)のうち、先端設備等導入計画の認定(労働生産性年平均3%以上向上、市町村計画に合致)を受けた者

② 対象地域

導入促進基本計画の同意を受けた市町村

③ 対象設備

生産性向上に資する指標が旧モデル比で年平均1%以上向上する下記の設備

・機械装置 160万円以上/販売開始から10年以内

・測定工具及び検査工具 30万円以上/販売開始から5年以内

・器具備品 30万円以上/販売開始から6年以内

・建物付属設備 60万円以上/販売開始から14年以内
 

④ 対象期間

生産性向上特別措置法の施行日以降、集中投資期間中(平成30年度~32年度)に投資したものに限る

既存の特例は、平成30年度末で廃止となりますが、平成30年度は「既存特例」と「新特例」の選択が可能です。

新特例では、設備取得後の計画申請は認められておりませんので、認定経営革新等支援機関による事前確認、自治体による計画の認定など、計画的に設備投資を進めていく必要があります。

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