従来は、基準期間における課税売上高が1,000万円以下である場合には、消費税の納税義務が免除されていました。
新規開業の個人事業者や新設法人のように、基準期間がない場合にも、原則として、資本金1,000万円以上の新設法人などを除いて、納税義務が免除されます。
ところが、平成23年度の税制改正で、前年または前期の上半期(特定期間)の課税売上高が1,000万円を超える事業者は、基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても、納税義務を免除しないこととされてしまいました。
ただし、課税売上高に代えて、給与等の支払額を用いて判定することもできます。
この法律は、平成25年1月1日以降に開始する年または事業年度から適用されることになりますので、これから法人を新設する場合、事業年度の設定に考慮する必要があります。
*新設法人の注意点
まず、決算月を11月に設定していれば、第2期の開始が、平成25年1月1日より前ですので、適用されません。
また、直前期の月数が7か月以下の事業者は、原則として改正法の適用除外とされています。
従って、資本金1,000万円未満の新設法人については、設立事業年度の月数を7か月以下にしておけば、改正法の適用除外となります。
期間は短くなりますが、従来どおり、設立事業年度とその翌事業年度の納税義務は免除されることになります。
特定期間の課税売上高と給与等の支払額の選択は、どちらか有利なほうを選択してよいことになっています。
したがって、どちらかが1,000万円以下であれば、免税事業者の適用を受けることができます。

当法人は当業務日誌で発信した情報について正確な情報をお伝えするように努力をしますが、誤り・正確さ・取引の正当性などについては、当法人およびその情報提供者は一切の責任を負いません。

記事を読まれた方又は第三者が当該業務日誌に記載されている情報などに基づいて被ったとされるいかなる損害についても、当法人およびその情報提供者は損害賠償その他一切の責任を負担致しません。

記事の内容についてのご質問はお問い合わせのページよりお願いいたします。

ご質問の内容によっては有料でのご対応、もしくはご返答いたしかねる場合がございますので、あらかじめご了承ください。