会社が従業員へ給与や賞与を支払う際には源泉所得税を源泉徴収しますが、その税額は、支給のつど、「給与所得の源泉徴収税額表」を使って求めています。
この税額表には、「月額表」、「日額表」、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」の3種類が記載されています。
月額表
「月額表」は、給与を毎月支払う場合に使用します。
また、10日ごとや半月ごと、3か月ごと、半年ごと等を単位にして支払う場合にも使います。
適用区分には「甲欄」と「乙欄」があります。
「給与所得者の扶養控除等申告書」が提出されている場合には「甲欄」、提出がない場合には「乙欄」で税額を求めます。
日額表
「日額表」は、働いたその日ごとに給与を支払う場合に使用します。
また、一週間ごとに支払う場合や日割り計算して支払う場合も「日額表」を使います。
適用区分には、「甲欄」「乙欄」のほか、「丙欄」があります。
「給与所得者の扶養控除等申告書」が提出されている場合には「甲欄」、提出がない場合には「乙欄」で税額を求めます。
「丙欄」は、日雇いの人や短期で雇い入れるアルバイトなどに一定の給与を支払う場合に使います。
賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表
この表は、賞与を支払うときに使います。
ただし、前月中に支払った又は支払うべき給与がない場合や賞与の額が前月中の給与の10倍を超える場合には、賞与を支払う場合でも「月額表」を使うことになりますので、ご注意ください。
パートやアルバイトの源泉徴収
パートやアルバイトなどの正社員以外に給与を支払う際にも、一般の社員と同様に、「給与所得の源泉徴収税額表」の「月額表」または「日額表」の「甲欄」または「乙欄」を使って、源泉徴収税額を求めます。
ただし、給与を勤務した日または時間によって計算していることのほか、下記のいずれかの要件に当てはまる場合には、「日額表」の「丙欄」を使って所得税額を求めることになります。
①雇用期間があらかじめ定められている場合には、2か月以内であること
②日々雇い入れている場合には、継続して2か月を超えて支払をしないこと
したがって、パートやアルバイトとの雇用契約期間があらかじめ2か月以内と決められていれば、日給や時間給で支払う給与は「日額表」の「丙欄」を使うことになります。
ただし、期間延長や再雇用によって2か月を超えてしまう場合には、契約期間が2か月を超えた日から、「丙欄」を使うことはできなくなります。
その場合には、「月額表」または「日額表」の「甲欄」または「乙欄」を使って源泉徴収する税額を求めることになります。

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