昨今年金で様々なニュースが流れています。社員の老後のための選択制確定拠出年金(選択制DC)についてご紹介します。

確定拠出年金とは

確定拠出年金は2001年に始まった制度で、少子高齢化等の社会の変化に対応するため個人または事業主が拠出した資金を個人が自己責任で運用し、原則60歳以降においてその結果で給付を受けられる制度です。

国民年金、厚生年金のさらに上の第三階に位置づけられる年金です。

確定拠出年金は個人型(iDeCo)と企業型に分かれ選択制DCは企業型に含まれます。

選択制確定拠出年金の良い点

選択制DCの特徴は制度を導入するのは会社が行いますが、選択制の名前の通り利用するか否かは社員が決めます。

利用する場合、社員は自分の給与から自身で設定した金額を選択制DCへ回して運用することになります。

①選択制DCのメリットは原則60歳まで引き出すことが出来ないため老後の生活資金形成が確実にできます。

②また選択制DCへ拠出した分、給与からの社保料や所得税などの控除額が減額されます。

例えば給与額が31万円で毎月積立2万円と選択制DC2万8千円を比較すると、31万円-約6万5千円(社保料、所得税)-2万円(積立)=22万5千円、31万-2万8千円(選択制DC)-5万7千円(社保料、所得税)=22万5千円と積立額は8千円の違いがありますが、月の手取金額はほぼ同じです。

掛金に対して老後資金を多く積み立てられるといえます。

選択制確定拠出年金のデメリット

①運用で掛金が減額したときなどは責任を従業員本人が負い年金が減ることもありますが、定期預金等の元本が減らない使い方もあります。

②原則として60歳まで引き出せません。

③公的年金、失業保険、傷病手当金、育児休業給付、障害補償年金等の公的に受けられる補償額が減少します。社保料や所得税の減少が削減効果は大きいですが、障害補償年金対象者になったときは受け取れる金額が減少してしまうこともあるでしょう。

選択制DCのメリットは社員の老後の生活資金形成の選択肢を増やせるという点です。

会社は運用コストが必要になりますが、安心して働ける会社づくりの一助になるでしょう。

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