「的確な状況判断」は企画のステップに
おいて、「目的設定」に続く作業で、「問題構造」を整理、把握する作業を指します。
その原則的な考え方・方法は次の通りです。
「的確な状況判断」の考え方・方法
[考え方] 三現主義と共創(衆知を集める)
[具体的方法]
①現場にいる社員が問題を示す個別の状況を具体的にカードに記述する。
(高次叙述:主に固有名詞・数詞を用いて記述。1カードに1件・20文字前後)
②個別の問題状況カードの中から、似た状況を示すカード同士を組み合わせる。
③組み合わせたカードの内容を一段階抽象化して、表札をつくり、カードに記述、表札マークを付ける。
(②のカードの上に③の表札カードを重ねて束ね、以降の作業では一枚のカードとして取り扱う)
④この作業を5~6個の表札になるまで繰り返す。
このようにしてまとめられた5~6個のカード群を「島」と呼ぶ。
⑤「島」間には、因果関係が存在するので、机上に模造紙を広げて「島」を並べ、メンバーがシミュレーショナルに検討する。
模造紙に「島」を配置し、鉛筆、またはボールペンなどを用いて、「島」間の因果関係(または因果構造)を検討する。
⑥問題状況データの記述に参加したメンバーが「島」の重み付けを行う。
各自が「島」の重要度を5点法で評価、投票方式で各「島」の重みを決定する。
⑦「因果構造」と「島」の重み付けから、「現状把握ラウンド」の要約文を作成する(複数案を作成、比較して完成)。
⑧要約文を因果構造図解の最上部に記述し、「島」別のカードを、模造紙上に貼り付け「島」の関係を図示する(この作業を「空間配置」と呼ぶ)。
⑨このようにして「空間配置」の結果、作成された「問題構造」は、問題の本質をとらえた「的確な状況判断」となることが多い。
経営者・管理者の留意点
「的確な状況判断」を行う一連の作業の根底には「三現主義」と衆知を集める「共創」がある点が重要です。
これはPDCAサイクルの「C」に当たり、すでにスタートしている問題・課題解決は、「C」から始まると言えます。
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