経済産業省より平成29年「企業の賃上げ動向等に関するフォローアップ調査」の結果が発表されました。

この調査は大企業と中小企業とを分けて調査され、大企業は2,001社中364社が回答、中小企業・小規模業者30,000社のうち8,310社が回答しました。

中小企業7割近くが積極的に賃上げを実施

平成29年度に常用労働者の賃上げを実施した大企業は89.7%(前年度90.1%)、正社員の賃金を引き上げた中小企業・小規模事業者は66.1%(前年度59.0%)となりました。

前年と比較すると中小企業が積極的に賃上げを行っている傾向がうかがえます。

賃上げをする理由・しない理由

中小企業・小規模事業者が賃上げを実施した理由についてベスト5は次の通りです。

①人材の採用・従業員の引き留めの必要性 (49.2%)

②業績の回復・向上(34.3%)

③他社の賃金動向(21.6%)

④最低賃金引き上げのため(11.4%)

⑤業績連動型賃金制度のルールに従った(9.1%)

一方で賃金を引き上げていない理由としては「業績回復、向上が不十分」72.6%が最も多く、賃上げを実施していない企業は業績が低迷していることがうかがえます。

賃上げ額は、正社員1人当たり平均賃金の引き上げを実施した企業での年額をみると100,000円以上が最も多く、従業員規模が小さい企業ほど引き上げ額は大きくなる傾向にあります。

引き上げ率は1%~2%が最も多く、こちらも従業員規模が小さいほど引き上げ率が高くなっています。

月別賃金引き上げ方法等

引き上げの方法は定期昇給時に上げた企業が約半数と最も多く、賃金表を含む賃金規定を採っている企業は61.0%でした。

人員計画については人手不足を感じている企業は66.4%であり、正社員の非管理職74.5%、管理職29.1%が不足していると答えています。

採用方法はハローワークが最も多く78.7%です。

次いで従業員や知人の紹介、36.9%、求人サイト32.9%と続いています。

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