社長は 自分の責務に忠実なこと≠会社全体の利益

自分の担当する業務にとってプラスとなることをしても、それが必ずしも、会社全体の利益につながるわけではありません。

(1)機会損失を恐れすぎると

「買いたいというお客さんが現れた時にすぐに売れるような体制でいたい」という営業マンの気持ちもわかります。

しかしながら、営業マンが機会損失(=売れるのに商品がなくて販売を逃すこと)を恐れる気持ちが強くなり、あれもこれもと品揃えをしたくなると、結果として会社の在庫を増やしてしまいます。

(2)大量仕入れで単価を圧縮できた結果

仕入れの担当者は、いかによいものを安く調達するかに心をくだきます。

大量に仕入れをすれば、1個当たりの仕入れの価格は小さくなります。

しかしながら、コスト削減に力を注ぐあまり、往々にして、売れ残ってしまう在庫を増やしてしまう事態を引き起こしかねません。

なぜ「在庫=罪庫」といわれるのか?

ものを買うと代金を支払わなければなりません。

お金は先払いですが、売れるまでお金は入ってきません。

仕入れの代金を借入金で支払っている場合には、その借入の利息も発生します。

在庫が増えれば、倉庫代や在庫の管理費もかさみます。

すなわち、在庫には「仕入れ代金の先払い+借入金利息+倉庫代+在庫管理費」がかかるのです。

これが「在庫は罪庫」といわれるゆえんです。

会社全体を見渡すのが社長の仕事です

社員は、それぞれ自分の担当する業務で成果を上げることが会社の利益につながると思い、懸命に頑張ります。

しかしながら、それぞれの担当が良かれと思って行っていることが、会社全体にとってはマイナス方向に働く場合もあります。

会社全体を見渡し、適宜軌道修正をして、会社全体としてプラス方向に働くよう導くのが社長の仕事です。

会計数字を生かす

過剰在庫は悪と言われても必要な在庫は持っていなければなりません。

適正在庫はどのように求めればよいのでしょうか?

たとえば、在庫には在庫回転期間というものがあります。

適正水準は、業界ごとに違います。

同業種・同規模の他社の数字が参考となります。

また、自社の過去の数字との比較も役立ちます。

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