利益が上がらない、コストがかかり過ぎるなど経営がうまくいかないとき、どのように経営革新を図るかは経営者にとって共通の課題です。
経営革新には奇をてらった一獲千金の技があるわけではなく、定石と言える取り組み方があります。
経営革新取り組み方概要
その概要は次の通りです。
1.最近3~5年の経営分析で利益・売上・経営効率などの問題点を的確に判断する。
2.市場・顧客・競合・政府の動きなど自社の経営に関係する外部環境の変化を分析し、併せて自社のもつ顧客構造・技術・人材・経営資源などの強みと弱み・自社にとっての機会と脅威を的確に判断する。(SWOT分析と言う。)
3.トップの意思として経営革新の基本構想を記述する。
4.基本構想を実現したときの利益水準(付加価値額・営業利益・経常利益)・経営効率などを数値による経営革新目標・達成時期(3年以内)として決定する。
5.経営革新目標を達成するための成功要因・障害を具体的に見極める。
6.成功要因を創り出し、障害を取り除く具体策を検討、設定する。
7.成功要因を獲得し、障害を取り除く具体策を実行し、目標を達成して行くスケジュールを立てる。(3年以内の期間)
経営革新の成功ポイント
経営革新を成功させるには、トップとして、少なくとも次の点に留意すべきです。
1. 経営の現状やSWOT分析では事実に基づく判断を重要視する。
2. 基本構想・経営革新目標・成功要因・障害の認識と具体策・スケジュールの決定に当たって具体的な裏付けのない希望的観測を排し、よく検討した上で決断を下す。
3. 経営革新計画の検討プロセスに主要幹部を参加させ、分析・検討・率直自由な意見交換を徹底し、よく聴いた上で判断・決断する。
4. 計画を全社員に発表し、理解と協力を求める。
5. 経営革新計画の実行プロセスでは、外部環境などによって、変化があるため、毎月幹部とともに計画通り実行されているかチェックし、計画の補正、変更を指示する。
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