民主党の税制INDEXには民主主義の基本である、ディスクロージャー(情報公開)を含むデュープロセス(適正手続due process)への新たな展開があります。
「公平・透明・納得」という新標語
特に透明と納得はdue processをよく表現しています。
これまでの税制改正議論で特に与党税制調査会が不透明で、既得権益の泥まみれのところに、省庁官僚の陰謀も加わり、密室的に改正案を決めていました。
納税者権利憲章の制定
強固な民主主義構築の第一歩は納税者意識であり、確定申告から遠ざけられている給与所得者に自覚を促す必要があります。
これの実現は即ち納税者の権利の明確化なので、「納税者権利憲章」の制定は避けられない、としています。
納税者減額修正期間の不均衡制限
国と納税者の権利の不対等の代表例が納税額の更正等の期間制限で、課税庁の増額更正(事後的な納税額の増額)の期間制限が3年、5年、7年に対し、納税者からの減額修正の請求期間制限が1年であることは不対等すぎ、早急見直しとしています。
国税通則法の改正も必要
税の執行については、行政手続法の適用除外とされてきました。
除外どころか、より充実した事前手続法が必要だったところです。
特に、税務調査をしようとする場合の理由、調査事項・物件、日時等記載の書面申入れの原則義務化は必須です。
これはINDEXにありませんが、民主党は2001/06/15国税通則法改正案として提出しているものです。
国税不服審判のあり方の見直し
税が議会制民主主義の根幹であることを考えれば、個別の課税事案に対して納得できない納税者の主張を聞く国税不服審判所は極めて重要な機関ですが、同じ課税庁が被告と裁判官を兼ねている現実は多々ある解決すべき事項のうち最大の問題です。
裁判も問題だが
平成19年の異議申立件数の5,000件に近い数字を分母に置いて、異議申立・審査請求・訴訟での完全救済件数の計201を分子に置くと、救済率は4%です。
これが先進国かと疑いたくなる、気の遠くなるような救済実態です。
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