現在、労働者派遣を行う企業の多くは、主に日雇い派遣を行っているのが実態です。この日雇い派遣が今後、原則禁止になる可能性が高まってきました。その背景には、派遣最大手のグットウィルやフルキャストの二重派遣や派遣禁止業務への派遣の問題等が主となっています。
一般?特定?派遣って何?
労働者派遣には、一般労働者派遣事業と特定労働者派遣事業があり、現在、前者が問題とされています。
派遣社員には、登録型と常用型があります。登録型は登録スタッフとも呼ばれ、日雇い派遣など短期間雇用される者をいい、常用型は正社員をいいます。この「登録型」のうち、契約期間が1ヶ月以内の派遣を原則禁止する方針を固めたことが厚生労働省の報告案に記載されました。
この報告案によると「日雇い派遣は禁止することを検討すべき」と明記され、さらに日雇い派遣の定義として1日単位ではなく「30日以内の期間を定めて雇用される者」とするよう提言されています。
また、同じグループ企業内に対して派遣する「グループ内派遣」についても、規制が強化される方向にあり、労働者派遣業自体が大幅に制限される可能性が高まってきました。
労働者派遣は、企業にとっては現在欠かせないものとなっている反面、社会保険の未加入や賃金の低さなど雇用の不安定の温床ともいわれ、社会問題となっているのも現実です。
どうすればいいの?
中小企業にとっては、有料職業紹介を主に行うことや登録スタッフから正社員へ切り替えなど、企業存続に直結する問題です。それゆえ、今回の報告案を経営戦略と合わせて早めに検討されることをお奨めします。
厚生労働省の報告案が、下記のホームページに掲載されております。ご参考にしてください。
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