外国人従業員と在留期間の更新許可
日本に滞在する外国人の方は、永住の許可を取っていない限り、基本的に数か月~数年間の滞在期限が決められています。
この日本で適法に滞在できる期間を「在留期間」と言い、許可された在留期間を超えて日本に滞在したい場合には満了前に更新許可申請を行わなくてはなりません。
在留期間の更新は「更新を適当と認めるに足りる相当の理由があるときに限り」許可するとされています(出入国管理及び難民認定法第21条3項)。
前回の申請時と何ら変わりなく日本で活動しているのであれば、さほど更新の申請について神経質になる必要はありませんが、その外国人本人の生活状況をはじめ、企業側の事情変更等に影響され、在留期間の更新は必ず許可されるものではないということは気に留めておくべきと言えます。
もしも不許可になってしまったら…
更新許可申請を不許可とする通知書が来てしまった場合、まずは不許可の理由を明確にします。
不許可通知書には、不許可となった「理由」と「根拠となる事実」が記載されていますが、数行書いてある程度で、具体的に何が原因で不許可となったのかを読み取ることは困難です。
不許可通知書と身分証、申請した書類の控え等を持参の上、管轄する入国管理局で理由を確認します。
再申請できる可能性も
不許可の理由が入国管理局の誤解によるものや立証書類の不足によるもの、あるいは今後解決の見込みがあるものなどであれば、それらを払しょくする資料を集め再申請できる可能性も十分にあります。
しかし、在留期間まで余裕がなければこうした対応も難しくなりますので、日ごろから企業側が外国人従業員の在留期間について把握し、余裕を持って申請するよう促すことが良い予防策となります。
不許可処分となり、在留期限を超えて日本へ留まることはできませんので、もし再申請ができるだけの状況へ運ぶことができない場合には、残念ながら企業としては帰国するよう促すほかありません。
在留期限を超え雇用し続けることは、不法就労助長罪に当たります。
再度その外国人を雇用したいのであれば、まず一度帰国するよう指導し、条件を整えた上で、改めて呼び寄せの手続きを行います。
 

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