確定申告は、最終税額の確定の手続きであり、また、納税の過不足額を精算する手続きでもあります。
この最終の確定税額を算出する過程において、無視し、または避けて通ることができない、各種適用の是非を判定する「要となる数値」があります。
これが「合計所得金額」です。
この合計所得金額は、様々な場面で登場します。
例えば、配偶者控除、扶養控除等の適用場面のみならず、繰越控除の適用といった場面においても登場します。
そこで、頻繁ではありませんが、見過ごしてしまうと税額にすくなからぬ影響を与える場面、3例を紹介し確認してみたいと思います。
居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例適用
この場面ですが、合計所得金額が3000万円を超える場合には、一見適用がないのでは、と思ってしまうのですが、適用がないのは、あくまで、損失の繰越控除の特例を適用する年分だけであり、損失が生じたその年の損益通算の特例適用については、まったく所得金額の要件はありません。
このような場面、あまり遭遇することはないと思いますが、失念すると影響が大です。
なお、特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例も同様です。
国外居住親族の扶養控除等の適用
国外に居住している親族についても配偶者控除や扶養控除等の適用があり、その要件の1つに合計所得金額38万円以下があります。
この合計所得金額の範囲ですが、あくまで、我が国、国内で得た所得の合計金額であり、国外で得た所得は、その多寡にかかわらず、その範囲には入りません。
配偶者特別控除の適用
この控除を適用できるのは、納税者の合計所得金額が1000万円以下の場合です。
年末調整の段階でこの要件を満たしていても、別途、納税者に土地等の譲渡所得、報酬等の雑所得、懸賞金等の一時所得があった場合には合計所得金額1000万円を超えることもありますので、注意が必要です。
ちなみに、この合計所得金額ですが、申告不要となる所得であっても、合計所得金額の判定ではその所得を含めることになっています。
 

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