予定納税
予定納税という言葉は所得税法にのみ出てきます。
予定申告という言葉は出てきません。
なぜならば所得税の予定納税は、自主的な申告を前提にしない、前年実績による賦課課税の性格のものなので、予定申告という言葉がないのです。
従って、臨時的救済措置として、減額の手続きだけが用意されています。
予定申告
地方税法をみると、法人住民税、法人事業税の規定のところに、予定申告という言葉が出てきます。
予定申告法人、予定申告に係る法人税割額、予定申告に係る事業税額などと使われています。
中間申告と中間納付
法人税法をみると、予定申告という言葉には全く出てきません。
出てくるのは、中間申告、中間納付額、中間申告による納付、中間申告書という言葉です。
消費税法でも同じですが、さらに中間申告対象期間という言葉も出てきます。
中間申告書には、法人の選択により、前年度実績を基準にする額を記載する場合と、6か月間の仮決算による額を記載する場合とがあるので、予定納税とは異なり、前期実績基準額を減額するだけでなく、増額することになる中間申告納付が可能です。
法人税の予定申告書
ところで、法人税には予定申告はないのか、というと、不思議なことに、現実に国税局から送られてくる中間申告書のタイトルは「予定申告書」となっています。
表紙には、「中間(予定)申告」と記載されていて、中間申告と予定申告とは同じ意味というニュアンスの表現をしていて、収受印の押される提出用と控用の用紙には「予定申告書」のみの表現をしています。
仮決算を組んだときに使う申告書用紙の注意書きには「中間申告」という表現しかありませんので、もしかすると、前年度実績基準での中間申告については、法の根拠なしに慣用的に「予定申告」と言い慣らわしているのかもしれません。

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