貨客兼用自動車の耐用年数の判定
クルマに詳しくない方にとっては、車両の耐用年数の判定は悩ましいものです。
ミニバン、ライトバン、ステーションワゴンなど特に2BOX(「エンジンルーム」「乗車スペース」「トランク」のうち後二者が一緒になった2室のもの)の車両は、外観はほぼ同じように見えるもの多く、「貨物自動車」(5年)なのか、「その他」(6年)なのか迷ってしまったという方もいらっしゃるでしょう。
これらの判定について、「耐用年数取扱通達」では、貨客兼用の自動車はナンバーープレートにより行うものとされています。
自動車(登録車)の場合
上1桁が1(1ナンバー) 普通貨物車
上1桁が2(2ナンバー) 普通乗合車(定員11名以上)
上1桁が3(3ナンバー) 普通乗用車(定員10名未満)
上1桁が4または6(4ナンバー・6ナンバー) 小型貨物車
上1桁が5または7(5ナンバー・7ナンバー) 小型乗用車
上1桁が8(8ナンバー) 特殊用途自動車
上1桁が9(9ナンバー) 大型特殊自動車
ライトバンとSワゴンは「出自」が異なる
従って、外観に関わらず、耐用年数は「1・4ナンバー」(ライトバン等)ならば6年、「3・5ナンバー」(ステーションワゴン等)ならば5年、軽自動車ならば4年と判定すれば良いことになります。
これは2BOXに至るまでの生い立ちを見ると理解しやすいです。
「ライトバン」はもともとピックアップトラック(貨物車)の荷台が屋根付きの貨物室となった「有蓋商用車」が発展したものであるのに対し、「ステーションワゴン」は、3BOX(「エンジンルーム」「乗車スペース」「トランク」の3室が区別されている車)のセダン(乗用車)の屋根が伸びていき、トランク部を大きな荷室としてもので、外観が似ていても、自動車としての「出自」が全く異なるということなのです。
ライトバンの商用利用は盛んだったが…
このような経緯もあり、貨物車であるライトバンは、自動車税と自賠責が安く、車検も1年で、長い間、企業や商店の商用車として利用されてきました。ただ最近は車検が商用でも2年で、税金が乗用車よりも安い軽自動車に押されています。
記事を読まれた方又は第三者が当該業務日誌に記載されている情報などに基づいて被ったとされるいかなる損害についても、当法人およびその情報提供者は損害賠償その他一切の責任を負担致しません。
記事の内容についてのご質問はお問い合わせのページよりお願いいたします。
ご質問の内容によっては有料でのご対応、もしくはご返答いたしかねる場合がございますので、あらかじめご了承ください。