「役割・貢献給」を活用するには、「制度設計・評価基準の設定・公正・納得性が高い運用」の三つが欠かせません。
今回は制度設計で最も基本となる「役割・貢献」の決め方について説明します。
その出発点はどのような企業でも作成されている組織図です。
組織図から役割・期待貢献定義へ
企業組織において個々の労働者が担う「役割」は、一般に組織図で職種と職位(例えば営業職という職種のマネージャー職位)によって、役割分担と指揮命令系統、責任・権限の概略が定義されていますが、そのままでは「役割・貢献給」に結び付けることはできません。
「役割・貢献給」における「役割等級(または役割グレード)」は、組織図より一歩掘り下げて、具体的に経営上どのような成果責任と能力発揮が期待されているか(期待貢献)、その責任の重さ・困難度等を基準として定義し、対応する「賃金表」を設定することになります。
「役割等級・期待貢献」の定義の仕方は個別企業によって異なり、多様ですが、一般に
「責任と影響」
「顧客」
「プロセス」
「学習と成長」
の4つの視点から設定すると適切でしょう。
例えば
「○○製品の開発による営業利益確保」
「△△市場・顧客の製品品質の高い評価」
「製品開発プロセスの効率化・スピード向上」
「開発技術の向上と人材育成」
のように成果責任と、それらに必要な発揮能力等を役割・期待貢献として定義します。

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