「上屋」
「上屋」という漢字を読めますでしょうか?
「うわや」と読みます。
貿易関係のお仕事をなさっている方にはお馴染みです。
「上屋」は、一般的には、貨物の積み降ろしや、一時的に保管する場所を指します。
これは「倉庫」を「warehouse」ということから「ウェアハウス」の「ウェア」が訛ったものとされています。
「warehouse」は、4本の柱に屋根だけを付けたものというイメージだそうです。
卸売業を表す言葉としても用いられています。
税法では「保税上屋」は「保税蔵置場」に
税法では、平成6年までは「保税上屋」という用語が関税法に規定されていましたが、その後の改正で「保税倉庫」とあわせて、「保税蔵置場」(Tax-free bounded warehouse)という用語に統一されています。
「保税蔵置場」というのは、
①輸出の許可を受けた貨物
②輸入手続が済んでいない貨物
③日本を通過する貨物(これを「外国貨物」といいます)
を置くことができる場所として、税関長が許可した場所をいいます。
許可後は原則として2年間、外国貨物の積卸し・蔵置をすることができます。
「保税」とは関税の徴収を留保すること
「保税」とは関税の徴収を一時留保することをいいます。
また、外国から輸入された貨物を、「保税」の状態のままで置くことができる場所のことを「保税地域」(bounded area)といいます。
「保税地域」は、主に港湾や空港の近くに設けられています。
船や飛行機で輸出入する貨物はいったん「保税地域」に搬入され、所轄の税関に輸出申告・輸入申告を行ってはじめて、輸出貨物の船積みを行ったり、輸入貨物を国内に引き取ったりすることができます。
この手続の間は、関税の徴収が一時的に留保されるというわけなのです。
日本の「保税地域」は全部で5種類
「保税蔵置所」も「保税地域」の一つになります。
珍しいケースでは、映画会社の試写室が「保税蔵置所」となっていることがあります(未通関の外国映画のフィルムを扱うため)。
この他にも「指定保税地域」「保税工場」「保税展示場」「総合保税地域」があり、日本では全部で5種類の「保税地域」が定められています。

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