キャッシュ・コンバージョン・サイクルとは
キャッシュ・コンバージョン・サイクル」とは、下記の算式で表される仕入から販売、代金回収までのサイクルタイムのことで、「CCC」あるいは「現金循環化日数」などとも呼ばれたりします。
【算式】
CCC=棚卸資産回転日数+売上債権回転日数-買掛債務回転日数
この「キャッシュ・コンバージョン・サイクル」の日数が短くなればなるほど、「運転資金が楽になる」ことを示しています。
資産の資金化と債務の支払のタイミング
すなわち、「資産の資金化」のサイクルと「債務の支払」のサイクルを組み合わせて、その会社の必要資金を表しているのです。
例えば、会社が商品を仕入れたのち、商品を販売、売掛金回収という「資金化」のサイクル(在庫→売掛債権→現金)は、「棚卸資産回転日数+売掛債権回転日数」と表現されます。
一方、仕入れた商品の買掛債務の支払いは、上の売掛金回収のタイミングより先行することが通常です。
従って、「棚卸資産の回転日数+売上債権回転日数-買掛債務回転日数」に相当する「運転資金」を用意しなければならないということになります。
「日数」という分かりやすい表現にすることで「資金回収の弱点がどこにあるのか」「何をしなければならないのか」という課題が浮き彫りとなることが、この指標のよいところで、日数をグラフにするなど図表で示したりすると、運転資金の流れがより感覚的に理解できます
CCCを短くするにはどうするか
この「CCC」を短くする施策には次のようなものがあります
①在庫回転日数を短くする(在庫削減)
②売掛金回転日数を短くする(売掛金を削減する・取引条件を見直す)
③買掛債権回転日数を長くする(取引条件を緩和)
自社の「CCC」の前期比較を見てみる
まず、ご自身の会社の「CCC」の前期比較を作成して頂くと、資金面での状況変化がわかります。
また、業界平均との「CCC」の比較、重要取引先毎、重要商品毎の「CCC」を出してみると、運転資金面での「強み」「弱み」が分かるので、是非活用してみたい経営分析ツールの一つであると言えます。

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