医業または歯科医業で、個人経営のクリニックとして開業し、その後医療法人化を検討される方は多いと思います。

今回は、会計と税務の視点から見た医療法人化のメリット・デメリット、個人経営と医療法人の違い、法人化後に気をつけるポイントについてまとめました。

医療法人化のメリット・デメリット

個人経営から医療法人にする最大のメリットは、節税です。

個人経営では専従者給与を経費にすることはできても、院長ご自身の給与を経費にすることはできません。

しかし医療法人にすることで、院長は理事長として医療法人から給与をもらい、その給与は医療法人の経費にすることができます。

またその給与は、給与所得控除ができます。

結果、法人税と所得税を合わせたとしても、個人経営の時より税金を安くすることができます。

また院長個人の生命保険契約は、支払われている保険料のうち生命保険料控除により節税できている部分は、ごくわずかであるケースが多くみられます。

法人にすることで、契約内容により一部を損金(税法上の費用)に入れることができます。

結果、法人税を節税しながら、将来、解約返戻金を退職金の資金に充てることができます。

他にもメリットは、分院展開の可能性、赤字の繰越が3年から10年に延長、原則2事業年度は消費税免税などがあります。

デメリットとしては、医療法人化に伴う手続き費用、社会保険の強制加入による費用負担増加、議事録や事業報告書の作成提出に伴う事務手続きの費用負担などがあります。

法人化後に気をつけるポイント

一番に気をつけなければならないことは、法人の収入は理事長のお金ではない、ということです。

個人経営の時は、通帳にあるお金を自由に引き出しても問題はありませんでした。

しかし、院長個人と法人は別人格になるので、法人の通帳から勝手にお金を引き出すことはできません。

仮に給与とは別に通帳からお金を下ろした場合には、役員貸付金となり利息が発生しますが、医療法人の場合は役員貸付金自体が禁止されています。

この他にも注意点がありますので、身近にいる税理士にご相談の上、ご検討されることをお勧めします。

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