厚生年金加入者の増加

人生100年時代に備えて将来の年金額を増やすため、厚生年金に積極的に加入したり、年金の受給開始時期を繰り下げたりする人が増えているそうです。

特に厚生年金の加入は国の予想を上回るペースであり、税制優遇措置の大きい個人型確定拠出年金(イデコ)の加入者も拡大しています。

終身受けられインフレにも一定の対応がある公的年金を、長寿社会に向けた備えとして自ら上乗せを検討する人が増えています。

2016年秋に年金制度が改正され501人以上の企業で週20時間以上勤務するパート等が厚生年金の加入対象者となりました。

保険料負担を嫌って短時間勤務を選ぶ人が多いとみていた厚労省社会保障審議会は加入者の増加数に驚いたそうです。
新規加入者25万人の予想を上回り、昨年末時点で1.5倍の37万人が新たに加入したからです。

労働政策研究・研修機構の調査でもこの改正で働き方を変えた人の58%が手取りを減らさないよう時間延長をした上で厚生年金の加入を選んだということです。

60歳以降の働き方も変化

60歳以降で60代前半の男性の就業者に占める厚生年金の加入率は、平成12年度の51%から16年度は67%となり60歳代後半も同35%から41%へと上昇しています。

再雇用制度もあり定年後も働き続ける人は年々増えていますが「年金を増やせる働き方」を選ぶ人が増えています。

企業には負担が増えますが、人手不足の中、人材確保の為に希望すれば受け入れる企業も増えています。

公的年金の繰り下げ支給

公的年金は原則65歳から受給できますが、70歳まで受給を遅らせると42%増額されます。

平成16年度では新たに基礎年金の受給権を得た人の2.7%が繰り下げを選択、2年前の2倍弱となっています。

しかし繰り下げ受給には60歳代後半を乗り切る資産や収入源等の準備も必要でしょう。

また、長期資産形成にはイデコも選択肢の一つです。

掛け金を預貯金や投資信託で運用し掛け金は所得控除、運用益は非課税です。

今年3月末の加入者は約85万人と16年末の2.8倍になっています。

今までは個人からの掛け金拠出だけでしたが、この5月から社員100人以下企業の事業主は上乗せすることもできるようになりました。

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