我が国の女性就業者数は、総務省の「労働力調査」によると、2015年平均で前年比25万人増加して2,754万人となり、就業率では3年連続上昇しました。

これは女性の就業意欲が高まっていることや女性の就労促進を図る法整備などを背景に、15歳~64歳の就業率が過去最高を更新したことによります。

「M字カーブ」の変化

周知のように女性の年齢階級別就業率は、結婚・出産を機に一旦離職し、子育てが一段落した後に再び就業することが多いため、「M字カーブ」を描くことが知られていますが、近年ではその形状が変化を見せています。

すなわち、男女雇用機会均等法や育児・介護休業法の制定・改正、育児・介護休業制度や短時間勤務制度の拡充などに加え、企業がそれらの制度を積極的に活用できる環境づくりに努力した結果、「M字カーブ」の底であった30~34歳層の就業率が上昇し、さらに30~39歳へと底上げが広がっていることによります。

女性の管理職登用状況

総務省「労働力調査」によると、2015年平均の管理職に占める女性の割合は12.5%と主要先進国に比較して最も低い水準にとどまっています。

主要先進国における就業者・管理職に占める女性比率(%)

その原因として、日本では仕事と育児の両立は進んでいるものの、出産・育児等に伴うキャリア形成の遅れが取り戻せないこと、長時間労働を前提とした働き方が改善されないことなどが挙げられます。

経営者・人事担当者の留意点

女性の活躍を推進するため、次の諸点に留意することをお勧めします。

①企業内保育施設・女性のキャリア形成制度整備等、女性社員が安心して働ける環境づくり

②意欲と能力のある女性社員がキャリア形成と就労しやすい柔軟な時間管理・役割分担制度等の整備

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