退職等で前の会社の健康保険の資格がなくなった後は、すぐに再就職しなければ普通は国民健康保険に加入します。
その手続の前に旧保険証を使用して、医療機関を受診した時は、いったん協会けんぽ(健康保険組合の場合もあり)が立替えて病院へ支払いし、後日受診者から協会けんぽに負担分(総医療費の7割から8割)を返還することになります。
返還手続
医療機関ではその保険証が有効か無効か判断できないため、医療機関が協会けんぽに保険者負担分を請求すると、協会けんぽは医療機関に医療費の立替え分を払います。
協会けんぽでは、無効の保険証使用を確認した場合、本人に療養費の給付費用の返還を通知します。
その際納付書が送付されますので、本人はコンビニや郵便局で医療費全額の差額分支払いをします。
返還した保険料は領収証が出ますので改めて国民健康保険に療養費の請求を行います。
その時には、領収証を添付します。
退職時の事務を滞りなく行うには
会社では退職者の保険証は退職日に遅滞なく返却してもらいましょう。
扶養家族の異動があった時、特に被扶養者が就職したり、収入が基準を超えたり被扶養者に該当しなくなった時は速やかに保険証を返却してもらうのが良いでしょう。
新しい保険証がまだ手元にない時
新しい有効な保険証がまだ手元にはないが医療機関にかかりたい時は、全額医療費負担をして後から療養費の支給申請をするか、手続中であるなら「健康保険被保険者資格証明書」を申請し、交付してもらうこともできます。
また同月内であれば、かかった医療機関に新しい保険証を提示すれば、後から本人に請求されることもないでしょう。
間違いやすいケース
月単位の保険料なので月途中の退職でも月末まで使用できると勘違いした
次の保険証がまだ手元になかったので前職の保険証を使った
被扶養者の異動で削除すべき手続が遅れてしまった
医療機関の受付で何も聞かれなかった
などが前職の保険証を使ってしまう誤り易いケースです。 
      

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