人事考課における能力考課は、業績をあげる手段としての職務遂行能力を評価するものです。
とくに入社してから中堅社員に育って行くプロセスでは、良い仕事の仕方が業績に結びつくことを社員に覚えさせるために重要な意味を持っています。
考課の方法
職務遂行能力は、日常の仕事のなかで発揮された能力を事実として捉えて考課します。
例えば営業職の場合は、
1.重要な営業案件を遂行するなかで発揮された営業計画の立て方・顧客との商品取引に於ける量や価格に関する折衝力などをどう活用したか。
2.製品開発の専門職の場合は専門知識・技術を実際の開発や企画にどのように活用したか。
3.店頭販売職の場合は、顧客応対・販売トークなどを販売にどう結びつけたか。
等を実際に発揮された職務遂行能力を観察して考課します。
また、能力考課の期間は業績考課の期間と同じ期間とし、その期間内で重要な考課場面(重要な案件に関する締めくくりの場、定期的な観察場面の設定など)で考課します。
いずれの場合も考課場面が期間内に均等になるように設定し、それらの考課の平均で考課します。
能力考課の問題点と対策
1.経済環境の厳しい変化が、能力発揮や業績の障害になることは当然予想しておかなければならないことです。
したがって、あらかじめ環境変化対応の巧みさを着眼点として設定しておき、考課を行うのが適切です。
経営者・管理者はこのような変化対応を社員に呼び掛け、かつ事実に基づいて考課を行い、期中にうまくフィードバックすると、能力考課が的確にできるばかりでなく、創意工夫の競争が生まれて業績にも良い影響が出せます。
2.チーム活動の場合は、メンバーの中で誰がどのように能力を発揮したか、その事実を最もよく知っているメンバー間の相互考課を参考とする考課も適切な方法と言えましょう。

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