平成8年12月以前に旧姓で年金加入の方
消えた年金記録、いわゆる持ち主不明であった「5,000万件」のうち、「500万件」を超える件数が婚姻等により、氏名を変更した方々の記録であるといわれています。
女性の場合、多くは婚姻時に姓を変えており、婚姻前に旧姓で勤務していた期間が年金記録から抜けている場合があるようです。
年金特別便や定期便等が自宅に送られてきた際には、その期間に漏れがないか確認をして見ましょう。
昔加入していた期間1年分が見つかれば、年2万円余りが増額されます。
以前は厚生年金番号と国民年金の被保険者番号が異なっていたので、結婚をして厚生年金から国民年金に加入した場合、年金番号が変わったのでこのような問題も起きたのです。
平成9年1月以降に初めて年金加入された方は、基礎年金番号の導入により年金記録は一元化されたので、このような事態は減ってきています。
記録漏れ訂正で年金返納はせず
サラリーマンの妻の年金記録訂正によるもうひとつの問題点として、厚生年金の加入記録漏れを訂正した際に既に受け取った年金の返納を求められるケースがありました。
妻が専業主婦から一時的に会社勤めをし、退職して再び専業主婦となった時には「第3号被保険者」の届出が必要でした。
しかし、届出漏れをしていた場合「第3号被保険者」期間は未加入扱いとなります。
事後に届出も認められていますが、年金受給額に反映されるのは届出後であるため3号の届出漏れをしていた場合、受給資格にも年金額にも反映されないので、受け取った年金は払いすぎていたとして返還を求められるケースもありました。
しかし、厚労省は最近になってこのようなケースは返還を求めないし、既に返還した方には払い戻す事を発表しました。
対象となった方は、払戻しの申請をしておきましょう。
妻の3号被保険者の届出は手続き漏れが多いため、平成14年4月から夫の健康保険の被扶養者となる手続きの際、同時に届出る事となっていますので、現在は届出漏れは少なくなっている事でしょう。

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