確定申告ですが、申告書を作成している段階で算出した税額が、源泉徴収された税額及び予定納税した税額に満たず、マイナス、すなわち税金が支払超過となっていることもままあります。
還付申告と申告期限
このような支払超過となった税金を戻してといって申告するのが還付申告です。
この還付申告ですが、なにも申告期限の3月15日までに申告する義務はなく、3月15日以後の申告、期限後の申告でもまったく問題なく税金は戻してくれます。
提出することができる日とは
それでは、いつまで還付申告をすればよいのか、つまり、その請求権がいつまで留保されているのかですが、法律では、還付申告は、「その提出することができる日(請求することができる日)から5年間に限って提出(請求権の行使)することができる」となっています。
問題は、この「提出することができる日」はいつかです。
平成22年分までは、申告義務のない者(配当控除後に税額のない者)と納税義務のある者(配当控除後に税額のある者等)によって「提出することができる日」は、異なっていました。
ちなみに、前者は翌年1月1日、後者は翌年2月16日でした。
しかし、平成23年分以降の申告義務がある者の還付申告の提出期間については、その年の翌年1月1日から3月15日までに改正になったことから、この「提出することができる日」は、申告義務の有無にかかわらず、翌年1月1日となりました。
よって、平成27年分の還付申告書を提出できる期間は、平成28年1月11日から5年を経過する日の前日、平成32年12月31日までとなります。
準確定申告の還付申告について
死亡した者の確定申告は、準確定申告と言います。
その相続人は、原則、死亡日の翌日から4か月以内にその申告義務を負いますが、同様に、税金の支払超過があれば申告義務はなく、一方、還付申告はできます。
この場合も還付の準確定申告書を提出することができる日は、原則、死亡日の翌日ということになり、その期間は5年を経過する前日までとなります。
なお、いずれの場合においても、「提出できる最終日」は、還付金の請求権の消滅時効の完成日であり、延長されることはありません。
 

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