専門誌等では、あれやこれやの節税策が喧伝されています。
では、相続税の基礎控除4割カットがそれほど大きな負担に繋がるのでしょうか。
国税庁は今後、専門家に頼らず相続人の自主申告が増えると予測してか、誤りやすい事例を公表しました。
いくつか紹介をしてみたいと思います。
被相続人の兄弟姉妹が相続人
相続税法では、相続・遺贈で財産を貰った人が一親等の血族及び配偶者以外であれば、算出された税額に2割加算することになっています。
兄弟姉妹は二親等の血族ですから、2割加算の対象になるというものです。
また、孫が相続した場合、その孫が代襲相続人でない場合には、2割加算の対象になることも事例として掲げています。
お墓の購入費用に係る借入金
事例の内容は、「被相続人が借金して350万円のお墓を購入、相続開始時には220万円の残債があり、その残債220万円を債務控除して申告した」というものです。
解説は、「お墓は非課税財産であるから、非課税財産に関する債務は、相続税の計算上、債務として差引くことができません」となっています。
未納の固定資産税・住民税
事例は、「相続開始日(3月7日)には、固定資産税と住民税の納税通知書が送付されてきていなかったので、債務控除しなかった」というものです。
解説は、「固定資産税と住民税の納税義務は既に成立しているので、納税通知書の有無にかかわらず債務控除ができます」という内容です。
団信生命保険と住宅ローン
事例は、「団体信用生命保険契約に加入しているにもかかわらず住宅ローンを債務控除している」というものです。
解説では、「住宅ローンは相続人が支払う必要のない債務なので控除できません」としています。
養子縁組と法定相続人の数
事例・解説では、「相続税の計算に当たっては、養子の法定相続人の数は制限されている、被相続人に実子がいる場合は1人、実子がいない場合は2人で計算する」といった内容です。

当法人は当業務日誌で発信した情報について正確な情報をお伝えするように努力をしますが、誤り・正確さ・取引の正当性などについては、当法人およびその情報提供者は一切の責任を負いません。

記事を読まれた方又は第三者が当該業務日誌に記載されている情報などに基づいて被ったとされるいかなる損害についても、当法人およびその情報提供者は損害賠償その他一切の責任を負担致しません。

記事の内容についてのご質問はお問い合わせのページよりお願いいたします。

ご質問の内容によっては有料でのご対応、もしくはご返答いたしかねる場合がございますので、あらかじめご了承ください。