涙ぐましい経費削減努力で満足感充足
「1円を笑う者、1円に泣く」のことわざのとおり、利益は1円の積上げですから、工場や廊下果てには玄関入口まで消灯している経営努力に感服しながらも、同時に“大数管理は大丈夫?”とつい気になってしまうことがあります。
大数つまり大きな数値、あるいは重要な数値と解されていますが、小さな気配りに気を取られ、経営の全体像の中での目的達成のためのバランスの取れた行動になっているのか、なすことが判らないまま“せめてもの努力”に収まっていないのかということの目標管理の視点からのチェックが大切です。
大不況の中だからこそ基本動作に立ち返る
売掛金の回収状況、あるいは異変の確認や、在庫の不良化の可能性などにとどまらず、顧客先の製品・組織などの状況確認、取引先銀行の対応変化、自社の資金耐久力の仮説検証、同業他社の原材料仕入原価の情報分析、人件費負担率、家賃負担率など固定費全体の削減と他勘定へのお金のシフト化など経営戦略とは別に、内部チェックによって現状の確認や見直しをするところはおおいにあります。
このような時代に最も危険なコストは「貸倒と銀行金利の引上げ」となりますが、その意味においても不良債権には特に注意が必要です。
大きな貸倒損失が出るとそれ自体が会社のダメージとなる上に、更には債権者である銀行の目からは、大いなるリスキーな貸出先と見られ、格付けの引き下げによる金利の大幅引上げというリスクが高まります。
したがって、小さな努力も大切ですが、基本的なビジネス行為の中のプロセスを一つ一つ紐解いて大きなロスやリスクを未然に解消することは、“小さな節約による充足感”にも増して、重要かつ優先的な課題です。

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